低出力レーザーの育毛促進の効果(脱毛症診療ガイドライン2017年版)

低出力レーザー照射は有用か?男性型および女性型脱毛症診療ガイドライン2017年版で発表

今回、気になる情報が入ってきました。

 

男性型および女性型脱毛症診療ガイドライン2017年版(日本皮膚科学会)で、LED及び低出力レーザー育毛器に関する効果?について発表ありました。

 

このガイドラインの中では低出力レーザーのほかに、フィナステリドの内服、デュタステリドの内服、ミノキシジルの外用等々、髪の悩みを持ってる方は気になる情報が掲載されています。

 

そこで、LED及び低出力レーザーの有用性についての記事を紹介します。

 

CQ5LED および低出力レーザー照射は有用か?
 推奨度:B
 
 推奨文:LED及び低出力レーザー照射を行うよう勧める。
 
 解説:LED 及び低出力レーザー照射の有用性に関して、男性型脱毛症に対する4件のランダム化比較験、1件の非ランダム化比較試験、女性型脱毛症に対する3件のランダム化比較試験が実施されている。
 先ず男性型脱毛症に関して、655nm低出力レーザー・(週3回照射)を用いた、110 名の男性被験者を対象とした観察期間26 週間のランダム化試験において、低出力レーザー照射群では照射前に比較して毛髪数は19.8/cm2増加し、コントロール群(対象赤色光源)では7.6 /cm2減少した。またレーザー照射後の副作用は4例で軽度の照射部の異常知覚、4 例で軽度の蕁麻疹が生じた。
 次いで女性型脱毛症に関して、9-beamレーザー照射装置(655nm)と12-beamレーザー照射装置(6beam-635nm6beam-655nm)(週3回照射)を用いた、女性122名の被験者を対象とした観察期間26週間のランダム化試験において、成長期毛の数は、女性において9-beamレーザー照射群は20.2 /cm2(コントロール2.8 /cm2)、12-beam レーザー照射群は20.6 /cm2(コントロール3.0/cm2)と有意に増加していた。また男性でも同様に有意にレーザー照射群の毛髪が増加していた。レーザー照射後の副作用は、照射部皮膚の乾燥が5.1%、?痒が2.5%、圧痛が1.3%、ひりつきが1.3%、温熱感が1.3%であった。
 以上のように、LED および低出力レーザーの発毛効果に関しては、有用性を示す十分な根拠があり、副作用も比較的軽微であることから、適切な機材を使用して行うよう勧めることにする。
 ただし、上記の機器は国内ではまだ認可されておらず、用いられる光源の種類、波長、出力は報告によって様々ある。

引用:https://www.dermatol.or.jp/uploads/uploads/files/AGA_GL2017.pdf